2019(令和元)年5月
各位
(一社)日本熱処理技術協会西部支部
支部長 辻川 正人
共催:西部金属熱処理工業協同組合
理事長 葛村和正
2019(令和元)年度 第20回『熱処理中堅技術者講習会』開催のご案内
 会員の皆様におかれましては益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
 さて、平成12年度から開催し、大変ご好評をいただいております標記講座を今年度も下記のとおり開催いたします。
本講座は、すでに基礎講習会を受けてこられた方々などを対象に、もう一歩踏み込んだ、かつ実務的な内容で構成されています。  皆さまの多数のご参加をお待ちしております。
なお、本案内状の内容に関係する部署へもご回覧くださいますようお願い申し上げます。
日程 <第1回目>2019(令和元)年7月31日(水) 13:20〜17:00
<第2回目>2019(令和元)年10月4日(金) 13:20〜17:00
<第3回目>2019(令和元)年12月5日(木) 13:20〜17:00
場所 大阪大学中之島センター 講義室507(7/31・10/4)・703(12/5)
http://www.onc.osaka-u.ac.jp/index.php
大阪市北区中之島4-3-53 電話 06-6444-2100 (代)
京阪中之島線 中之島駅6番出口より徒歩約5分、渡辺橋駅2・3番出口より徒歩約5分
阪神本線 福島駅・JR環状線 福島駅・JR東西線 新福島駅より徒歩約9分
定員 60名(定員になり次第受付終了させていただきます。)
※受付後、連絡担当者宛てに参加証をお送りしますので、当日ご持参ください。
参加費 (1)全日参加
  会員および組合員 16,500円
  非会員、非組合員 30,000円
(2)参加希望日のみ
  会員および組合員 6,000円/日
  非会員、非組合員 10,000円/日
  (各回とも、テキスト代1,000円を含みます。)

※会員とは、正会員(個人)および維持会員(会社)の社員
組合員とは、組合員(会社)および賛助会員(会社)の社員

※受付終了後、請求書をお送りいたしますので、記載口座へお振り込みください。
[お振込み後の受講料の返金は出来かねますのでご了承ください。]

※非会員の方は、参加申し込みと同時の入会(正会員・維持会員)手続きでも、
会員資格で受講していただけますので、この機会にご検討下さい。
(入会手続きの詳細はウェブサイトをご覧下さい。http://www.jsht.or.jp/ )

お申込方法 下記申込書にご記入のうえ、E-MailまたはFAXでお申し込みください。
各回直前の申し込みは問い合わせ先にご確認ください。
お問い合わせ先 〒594-1157 和泉市あゆみ野2-7-1 (地独)大阪産業技術研究所 和泉センター 内
(一社)日本熱処理技術協会 西部支部 山下厚子

電話・FAX(自動切換え)0725-51-2527
E-mail:yamashita@dantai.tri-osaka.jp
[月〜木:10時〜15時、金曜日は事務局休みです。]
プログラム
第1回 2019(令和元)年 7月 31日(水) 講義室507
  
時間 テーマ 講師
13:20〜15:00 鉄鋼部品の焼入れにおける変形・残留応力の発生メカニズムについて−日本刀を事例にして− (有)アリモテック
取締役  有本享三 氏
熱処理によって鋼製部品に生じる変形・残留応力の発生理由を初心者に説明する際、日本刀での現象が事例として取り上げられることが多い。しかし、これまでは系統的な研究が少なく、最近になって切先がなく断面一様の日本刀試験片の焼入れ実験により、反りや温度の時間変化、ミクロ組織、残留応力が求められた。さらに、この焼入れの過程にシミュレーションを適用することで、なぜ日本刀が反り、刃先側に圧縮応力が発生するのかが明らかにされた。この成果が実用部品の問題解決に応用できるよう、シミュレーションの基本事項も含めて解説する。
15分間 休憩
15:15〜16:55 建設機械部品の熱処理技術について コマツ 大阪工場 生産技術部 コンポグループ
主任技師  寒川 陽 氏
建設機械の主要コンポーネントの部品については、高強度化、長寿命化、軽量化のニーズが近年、高まる一方である為、部品の強度向上には、熱処理(浸炭、窒化、高周波)が欠かせない。本講習では、現在コマツにて取り組んでいる浸炭、窒化、高周波の各熱処理技術の実施内容について、ご紹介させて頂きます。
第2回 2019(令和元)年10月4日(金) 講義室507
時間 テーマ 講師
13:20〜15:00 鋼の熱処理課題を学理から考える: 鋼の焼入れ・焼き戻し 〜拡散変態と無拡散変態 京都大学 教授
辻 伸泰 氏
多種多様な相変態に伴い複雑なミクロ組織と特性を示す鉄鋼材料の熱処理の現場においては、様々な具体的課題が生じるものと考えられます。それら課題の克服に対しては、経験則による対処では解決できないものも多いでしょう。そうした時こそ、学問的に明らかになっている原理原則に立ち返ることが、むしろ近道です。本年度の講義においては、鋼の熱処理の基本ともいえる焼入れ・焼き戻しについて、考えてみたいと思います。拡散変態と無拡散変態、無拡散変態により得られる準安定相(マルテンサイト)の構造と特性、炭素濃度の影響、拡散の基礎と焼き戻し時に生じる現象などに特に焦点を絞り、基礎的事項を詳述します。
15分間 休憩
15:15〜16:55 機械構造用鋼の研究開発動向について 山陽特殊製鋼(株) 材料研究グループ
グループ長  藤松威史 氏
近年、地球環境保全への貢献のため、自動車電動化や風力発電の拡大の流れが進められている。また、製品の使用環境のみならず、その製造過程における環境負荷への配慮も重視されてきている。そのような背景のもと、動力伝達部品や軸受部品等に使用される機械構造用鋼としては、使用環境のますますの過酷化に対応可能な高い機能を有するだけでなく、素材面からの環境負荷軽減への寄与の要求にも応えられるものが求められている。それらを念頭に置いた最近の鋼材の研究・開発動向に関して取組み事例を紹介する。
第3回 2019(令和元)年12月5日(木) 講義室703
時間 テーマ 講師
13:20〜15:00 窒化処理・浸窒処理における鉄鋼材料の表面組織制御 東北大学
教授  宮本吾郎 氏
部材形状の高精度化に伴い、浸炭よりも処理ひずみが小さな窒化処理や浸窒焼入れ処理が注目されている。講演ではこれらの熱処理を用いて鉄鋼材料の表面改質を行うために必要な鉄鋼材料における窒素の特徴を概説し、特に添加元素の役割に注目して、窒化処理における表面化合物層の制御および拡散層の組織と硬化、浸窒焼入れ組織の生成挙動、窒素マルテンサイトの焼戻し軟化等について紹介する。
15分間 休憩
15:15〜16:55 次世代に適用する浸炭焼入れ技術 光洋サーモシステム(株)
商品開発部
主担当  山本亮介 氏
自動車や産業機械等の幅広い分野で使用される機械部品において浸炭焼入れは必要不可欠な熱処理である。近年では環境問題や世界的な需要変動へのフレキシブルな生産対応に加え、EV化やロボット産業の拡大に適応した部品の小型化と高精度化の要求が強まり、より高性能・高品質な浸炭プロセスと熱処理装置のニーズが高まっている。本講演では高性能・高品質の一例として高効率化、低歪化、省エネ化を取り上げ、これらの課題を解決するために開発した小規模浸炭技術と誘導加熱を用いた1個流し処理である超高速浸炭技術について解説する。
お申し込み用紙
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