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| （平成22年10月号）No.78 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
目次
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| 世界同時不況を経験して | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 光洋熱処理株式会社 取締役社長 前山義孝 |
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| この西熱ニュースの冒頭の文章を書かせて頂くに当たって、何をテーマにしようかと考えましたがやはり我々製造業にとって本当に大きな衝撃であり、協同組合の各社さんでも社業の舵取りに大変なご苦労をされたであろう世界同時不況を振り返って見たいと思いテーマとしました。 私は２００８年の６月に現在の会社の今の職務に就きました。 当時は２００７年頃から顕在化したアメリカのサブプライム問題で世界的な景気後退が囁かれていましたが、我々の業界（熱処理業界）では相変わらず多忙な毎日が続いていました。 ところが２００８年９月に発生したリーマンブラザーズ社の破綻（リーマンショック）により爆発的に世界中で信用収縮が起こり世界金融危機が顕在化しました。 この危機は瞬く間に世界中に飛び散り、日本の製造業にも例外なく直撃し我々の会社でも10月→11月→12月と急激に需要が後退し、年明けにはつい半年前の需要に比べて１／３に落ち込むと言う過去には考えられない状況になりました。 我々の主要得意先である軸受業界は景気動向に在庫増減要素が加わり、過去にも３０％程度の落ち込みはありましたが、今回はそれが５０％になり更に工程仕掛り調整が加わって我々には70%減となって覆いかぶさってきました。 それでも過去の経験から見て人間の数が減った訳ではないので、いつかは需要の戻りがあるのは分かっていましたが問題は果たしていつまで会社の体力が持つか？でした。 その為に各社さんでも一緒だと思いますが、我が社でも『需要が７０％になったら水面上に浮上』を共通目標として色々な緊急対策を実施しました。 １）将来の需要回復を睨み、原則として熱処理技能工の雇用確保 ２）徹底した炉の『寄せ止め』と技能工のワークシェアリングの実施 ３）作業時間減少に見合った公的援助（雇用調整給付金）申請とお得意様への応援派遣 ４）休止炉が増えた事でメインテナンス作業の内製化 ５）投資の一時凍結 等々です。 運の良かった事は同時に進行していた燃料費の高騰が時期的に最も生産の落ちた時に当たり結果として燃料費高騰の影響がミニマムになった事です。 予想していた通り、１年足らずで需要も７０％レベルに回復し何とか会社を存続させる事が出来ましたが、今振り返って思うに今回の大不況は人間の体に例えれば内臓に溜まった脂肪分を減らす良いきっかけになったと思っています。 これからエコカー補助の終了や円高・株安の進行等、全く予断許さない状況が続きますがこの大不況を乗り切った自信を糧に次の波も乗り切って行きたいと思います。
第１43回西部会ゴルフコンペは、平成22年7月16日(金)18名参加のもと、天野山カントリークラブで開催されました。結果は次の通です。(敬称略)
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