(平成18年4月号)No.60

 
     
 
フライフィッシングの楽しみ
 
     
 
株式会社東研サーモテック
代表取締役社長 川嵜 修
 
 
  ここ数年来、毎年夏になると気分がウキウキ・ソワソワしてくる、それはなぜか?
種を明かせば盆休みの一週間 カナダでフライフィッシングを楽しめるからだ。
数年前に知人から誘われたのが最初だったが、今やこんな楽しみを教えてくれた人に感謝している。
皆さんフライフィシングってご存知ですか?
日本ではまだまだマイナーな釣り方ですが、欧米には結構マニアがいるのです。
この渓流釣りは生きた水生昆虫(カゲロウなど)や陸生昆虫(バッタなど)をエサにしているマス・イワナ・ヤマメを狙いますが、しかし生きたエサではなくフライと呼ばれる擬餌を使います。
フライは軽い動物の毛や鳥の羽根を使い昆虫に似せた形に作り、水面上にそれを浮かせます。水中にいる魚はこれを狙うわけです。
季節や水温や、また川の流れによってこのフライを使い分けねばなりません。つまりこの川の魚は今何を食べたがっているのかを推察し、それがぴったり合わないと徒労に終ります。
従って数十種類のいろんな姿のフライを用意します。次にこれを魚のいそうな ポイントに投げるのですが、このフライは水面に浮かべるため非常に軽く作っていますから、川の流れの中でポイントに投げるには難しいテクニックがいります。
ロッド(竿)を前後に振ることによりラインと呼ばれる釣り糸が八の字を描きながらリールから出て行き前後にだんだん伸びていきます。
ラインが15メートル前後に伸びたところでシュートしてポイントに落ちます。
これがなかなか至難の技で練習しないとうまくいきません。
思い通りポイントに落ちてもそこに魚がいなければ別のポイントまで川の中を ジャブジャブ歩いて移動して行きます。装備や道具も重いので相当な運動量です。
なぜカナダまでいくのか、それはあの大自然の中で他の釣り人に出くわすこと無く自分の選んだ釣り場を独占できることです。魚もすれていませんのでよく釣れます。但し基本的にはキャッチアンドリリースです。持って帰って食用にするには魚の大きさや数の制限があり日本とは違ってスポーツフィッシングに徹しています。
これを味わうために釣り場はカナダの奥地に入ります。日本からバンクーバーへ飛びそこから地方空港へ、その先はチャーターした6人乗りの水上飛行機で奥地の湖へ着水します。周囲20Kmは誰も住んでいない土地です。夜は牧場のログハウスに泊り学生時代の合宿生活の様な毎日です。
去年は過去最高の45cmのマスをGETしました。あの時のロッド(竿)のしなり、魚を取込むまでのドキドキを味わいたく、今年も準備を始めています。
日頃の喧騒を忘れこの非日常性を味わえるので、人生の至福を感じる一週間です。
 
 
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