(平成15年10月)No.49

皆さん全てがIT委員です

 
 

IT委員長 田 中 良 典
(田中熱工株式会社 代表取締役社長)

 
 
 

 2002年新春の理事会において、川嵜理事長からIT委員長のご指名を頂きました。
 理事長からの指示は、@ITを利用した組合員と事務局とのコミュ二ケーションの向上、A事務局の通信費、印刷費等の削減(ペーパレス)でした。委員会のメンバーは(株)ダイネツの葛村社長、(株)東洋金属熱錬工業所の岡課長、(株)東研サーモテックの寺尾係長、東伸熱工(株)の津山課長、(株)共立金属熱処理工業所の山川部長です。
 既に、ご覧頂いた方も多いかと存じますが、今春から当組合のホームページが開設されています。ホームページの開設に関して、上記のメンバーの多大なご尽力があったことをこの場を借りましてご報告申し上げます。
 昨年はIT委員会にとってホームページの開設という具体的な目標があったのですが、今後の内容決定には非常に苦慮しているのが現状です。というのも組合員の皆さんのITに関する理解の幅が想像以上に大きいことが分かりました。最新鋭の情報機器を駆使されている所もある一方で、未だに電話、ファックスがあれば充分とされている所もあります。
 現在、ホームページの企業内容登録を行っていないのは組合員で6企業、賛助会員で13企業あります(9月25日現在)。事務局での代行入力が可能である現在、この数字は私にとって全くの驚きであります。組合活動への無関心さからくるものか?ネット上に自社の内容を公開する事に否定的なのか?少なくともITについての正しい理解が得られていないのはこの上なく残念なことです。
 とある本にITとは「Information Technologyの略でアイティーと読む。情報通信技術を総称的に表す言葉で、インターネットやコンピューターに関連したモノであればすべてITという言葉でくくれてしまう、便利なようでじつは得体の知れない言葉」とあります。個人では「日常をより快適にしてくれる便利なモノ」、組合にとっては「日常業務をより効率よく低価格にしてくれる便利な道具」なのです。
 つまり、個人の銀行振り込みでは、窓口に振込用紙を渡して待つよりもATMを利用した方が安く、またさらにはATMよりもインターネットパンキングを利用した方がより安価です。(しかも銀行に出かける必要も有りません)飛行機や新幹線を予約する場合、旅行会社に電話してチケットのやりとりや振込みするよりも、交通機関のホームページで予約、クレジットで支払いする方が安くて早い。読みたい本があれば書店に出かけて時間を掛けて探すよりもネットショッピングで注文すれば自宅まで本がやってくるのです。不用なものがあれば登録し、欲しい人がいれば買ってくれるネットオークション。うろ覚えの言葉を入力すると、その関係の情報を提供してくれるサーチエンジン。知人友人には電子メールで手紙を出しIP電話で安価に話す。これらは既に、広く一般に認知されているのです。
 組合においては、この「西熱二ュース」は現在、電子メールでの発信と現物の輸送との2つの方法でお手元に届いています。電子メールの方は誌面作成が完了すれば、即座に発信できます。また、ご希望であれば社員の方々に直接送信も可能です。大量に発信してもコストは上がりません。郵送の場合、誌面完成から印刷、袋詰め、宛名書き、発送手続き等の手順が必要です。1組合員にお配りする部数も限られています。つまり、加算的にコストが掛かっているのです。IT委員会の発足時の目的に合わせると、将来的には、これらを全て電子メールにしていきたいと思っています。更に、郵送希望数が少数派になった時点では、そのためのコストを希望者にご負担いただくこともやむなしと考えています。コストダウンにご協力下さった会員にはメリットがあるべきだと考えるからです。
 無論、情報の発信は慎重に行われなくてはなりません。組合員のデータは自分で入力削除が出来るように作成してあります。これは自己のデータは自己責任で保守すべきとの考えから来た方法です。もし電話番号が間違っていたら絶対に電話は掛かってきません。何らかのビジネスチャンスを得ることも出来ません。間違った番号の主から苦情が来るかもしれません。西部金属熱処理工業協同組合に登録したデータは日本金属熱処理工業会の検索に反映されます。世界中の人たちからインターネットを通じて注目を得る少なからずチャンス獲得の土台は整っているのです。
 期を同じくして私は本年度の日本金属熱処理工業会のIT委員長をお受けいたしました。年度目標は「アクセス件数1000件/月」です。アクセスした方の全てが全部のページを見る訳ではありませんが、可能性は有ります。むろん、組合員企業として情報開示されていればの話ですが・・・。
 西部金属熱処理工業協同組合も日本金属熱処理工業会も、IT委員会は組合員の皆さんにメリットを提供できてこそ存在意義があると考えています。何をすれば良いか?何が要るのか?これまでITなど無関係と思っておられた方にこそお手伝いをさせていただかなくてはと考えています。しかし、はじめの一歩は皆さん自身が踏み出して下さらない限り我々も行動が起こせません。
 今回の「西熱二ュース」へのご感想は是非、掲示板に書き込んでいただきたいと思います。勿論、FAXを事務局に送って下さっても結構です。皆様からの貴重な意見は必ずや今後の委員会活動に反映できること、反映させることが私共IT委員会の使命なのです。いわば組合員すべて、更に社員ひとり一人までがIT委員といっても過言ではないのです。

 
 
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